147- 消えるトラウマ
あれだけ近くにいたのに、
それが、1日にして、1日して全部消えてしまう。
なくなってしまうのが、怖い。
146- 十数年経ってもそれでもまだ…
どうして私は、こんなにも引きずっているの?
もう16年も経つのに、どうして?
喉から手が出るほど触れたくても、もう戻らないんだ。
転校というよくある話で、
なぜ自分はここまで敏感に繊細に感じ取って、深くトラウマになったのか?
もっと鈍感だったら、世の中の何事に対してももっと鈍感だったら、
家族を傷つけずに済んだかもしれないのに。
家族の夢を、しあわせな時間を、壊さずに済んだかもしれなかったのに。
なぜこんなに、あの時の影響を受けているの?
144- 小さい頃から自分を知ってくれている人
転勤族の子どもである私には、幼い頃から自分を知ってくれている人がいない。
今は、祖父母と両親が、小さい頃から自分を知ってくれているけれど、
時間が経つと、小さい頃の自分を知っている人が、この世界からいなくなっていく日が来るのだろう。
そう、この世界に、誰もいない。何もない。
143- 両親が心配
例えば、両親が還暦のお祝いをいつか迎えたとして、
それを友だち家族と祝うなんて事もない。
お祝い事も、自分たちだけで。
大変なことがあっても、自分たちだけで。
この先両親がもっと年老いていった時に、どうするのか。
地域に、近くに、頼れる人なんていない。
あの街にいた頃は、あんなに友人家族がいて、母が寝込んでも、助けてくれる人がたくさんいたのに、
よくお母さん同士でごはんに行ったり出かけたりしてたのに、
そういうつながりが、一切ない。
そりゃそうだ。
子どもがうまくいかなかった場所を、大切な子どもを苦しめた場所を、好きになれるはずない。
両親から、交流の機会を奪ったのは私だ。
141- 辛いことがあった時に
本当に辛い時に、
命の灯火が消えそうな時に、
電車に飛び込んでしまいそうなほど辛い時に、
涙でいっぱいの時に、
ぎゅっとしてくれるような、温かい場所がないのだ。
帰りたい。
どこに帰るの?