10年ごしの時間旅行(小説)

子どものころ両親の仕事の都合で転校を経験した少女の物語。「カテゴリー:プロローグ」からお読みください。

132- 最近見た夢


大人になってから見た夢で、最近見た夢で。

広い古民家のようなところにいて。
床や柱は焦げ茶色。
照明は少し落とし目で。

そこには、新しい家具があって。
そろえられた家具とインテリア。
きっと誰かのために、誰かを想ってそろえられた品々だ。

そんな期待は裏切られて。
私は泣いていた。

そう、あの時の後悔と同じー
あの時の記憶と同じー