76- 日に日に荒れてゆく母
母は、ため息をつくことが多くなった。
子どもの前では気丈に笑顔で振る舞ってくれていたけど、
マンションだから。
フロア地続きのマンションだから。
部屋や廊下に音が反響して、聞こえてしまう。
そして、
母はこっそり、たばこを吸うようになった。
父が仕事に出ていて、私が部屋にこもっているような時に。
母の心がすさんでいるのが、幼心にもわかった。
母は、ため息をつくことが多くなった。
子どもの前では気丈に笑顔で振る舞ってくれていたけど、
マンションだから。
フロア地続きのマンションだから。
部屋や廊下に音が反響して、聞こえてしまう。
そして、
母はこっそり、たばこを吸うようになった。
父が仕事に出ていて、私が部屋にこもっているような時に。
母の心がすさんでいるのが、幼心にもわかった。